今日から第3回目の12xおらんだ2002年版がスタートする。最初の2名の参加者、クラウディア・フォルダーズ(絵画)とテイオー・ヤンセン(モダンダンス)がアムステルダム・スキポール空港から出発する。送迎にはスタジオE(上田純子とウィル・オッフェルマンズ)が出向く。そして、ロンドンー成田ー福岡を経由して、平戸に向かっての長旅をスタートする。
クラウディアとテイオーは午後8時すぎに福岡空港に到着する。12xおらんだ実行委員会の小関さんが出迎える。一晩福岡のホテルに宿泊し、明日平戸に向って出発する。
福岡から車で約3時間の道のりの後、クラウディア、テイオー、小関さんの3名は田平港に到着する。ここで、特別にチャーターした漁船に乗り換え、平戸港に向う。そして、オランダを出発してから約38時間、午後2時過ぎに平戸港に到着する。港ではホストをはじめとする市民、12xおらんだの関係者が出迎える。5時過ぎより歓迎会が催され、各ホストが紹介される。クラウディアのホストは糟谷さん(元平戸小学校校長)と岩本さん(平戸中学校の美術の先生)。テイオーのホストは町田典子さんと3B体操クラブの皆さん。
クラウディアはホストの糟谷さんと新しいアトリエ(平戸バスターミナル前)を訪れ、内装の計画を立てる。その後魚介レストラン常盤で昼食。午後は平戸中学校を訪れ松尾校長先生と面会した後、美術の先生(ホストの岩本さん)等と学校訪問のスケジュールを立てる。通訳は文化交流課のティホーさん。テイオーは町田さんと平戸の歴史名所を訪れる。クラウディアとテイオーは晩に平戸観光協会の理事会懇親会に招待される。
朝、クラウディアはアトリエを訪れインテリアを設置する。その後午前中に、テイオーとクラウディアは町田典子さん、伊野原さん、森さんと一緒に白浜平戸市長を表敬訪問する。
午後、テイオーは第一回目の日本舞踊のレッスンを受ける。先生は喜谷久美子先生(藤間流)。小さめの着物に扇子を持ち、発表会用の演目「寿」を学ぶ。3番まであるうちの1番目を教わる。晩にテイオーは、3B体操グループの練習に参加する。クラウディアは第一回目の書道レッスンを受ける。先生は立石利一郎先生。まず、書道の基本となる理論を学ぶ。
午前中クラウディアはアトリエでスケッチをする。午後は第一回目の絵画教室を平戸水彩画愛好会12名のメンバーのために行う。会場は北部公民館。
「今日のワークショップの課題は表現絵画。各個人の内面をできるだけ各自の絵画の中で表現することを試みる。そのため、絵画の題材は自由選択。木炭と水彩絵の具を使用して描く。最初におおまかな外郭を下書きし、その後詳細を描いてゆく。最後にコントラストをつけるため、明るい面/点を描いて仕上げ、鑑賞者の関心をひく効果を出す。このグループは個人の内面を表現する絵画の経験がないため、今日のワークショップでは、参加者全員はじめての経験を大いに楽しんでいるようであった。次回のワークショップ(最後)では、同じグループが集まり、同じ課題に取り組む。そしてさらに独自の表現を見つけ各自の絵画の中で深めてゆくことに取り組む予定である。次回は段ボール紙を筆の代わりに使用して描く予定である。」(通訳ティホー・デ・バックさんのリポート)
晩にテイオーは、彼の専門分野でもある動作テラピー関係者との交流をはかるため、北松浦郡の病院につとめる理学療法士の集いに参加し講演をする。通訳は桑原さん。
クラウディアとテイオーは町田さんと一緒に平戸島の隣の生月島を訪れる。テイオーは夜、第一回目の書道レッスンを受ける。先生はお馴染みの立石利一郎先生。
午前中テイオーとクラウディアは平戸市松浦史料博物館を訪れる。テイオーは午後、喜谷先生の指導のもとで第二回目の日舞レッスン。クラウディアはホストグループの方々と一緒に、夕方のアトリエ・オープニングの準備をする。そして午後6時、地元の方々約50名が集まり、アトリエ・オープニング・セレモニーが行われる。ホストの糟谷さん、市役所教育長の出口さん等のスピーチが行われ、その後、テイオーがアトリエの内外でソロ・ダンスを披露する。夜、平戸港交流広場にてテイオーの指導のもと、第一回目の12xダンスグループの練習が行われる。このグループは9月22日の平戸ハイヤダンス祭りにて、テイオーの振り付けによるダンスを発表する。
クラウディアは午前中約70名程の小学生と一緒に木ヵ津(平戸中部)に行き、野外スケッチ大会に参加する。通訳は山田ゆかりさん(当日のスナップ写真はここをクリックしてください)。テイオーは午前中猶興館高校のスポーツ大会を町田さんと一緒に訪れ、伝統芸能のハイヤ踊りを見学する。晩は北部公民館にて3B体操グループのためのワークショップを行う。マイルス・デイビスの曲にあわせて創作ダンスを行う。山田ゆかりさんの通訳。
クラウディアは忙しく充実した一週間を過ごした後、今日は休日。テイオーは晩に平戸文化センターにて3B体操グループとワークショップを行う。
クラウディア、テイオーともに今日は休日を過ごす。
テイオーは午前中、雄香寺の土谷住職のもとで座禅のレッスンを受ける。クラウディアも同行する。午後テイオーは喜谷先生のもとで第3回目の日舞レッスン。そして夜は中部公民館にて希望者を募り、20世紀初頭から現在までのダンスの歴史、発展についてのビデオ講演を行う。クラウディアは晩に立石先生のもとで第2回目の書道レッスンを受ける。
午前中クラウディアは彼女のアトリエにて人物スケッチのワークショップを行う。参加グループは平戸水彩画会のメンバー10名。文化交流課の田村みゆきさんがモデルになる。午後は北部公民館にて平戸水彩画同好会のメンバーのために同じく人物画スケッチのワークショップを行う。通訳のティホーさん(文化交流課)のリポート:
「・・・テイオー(人物画のモデルになる)は10分おきに別のポーズを取り、参加者はその時間内でスケッチを仕上げるという課題に取り組む。クラウディアはひとりひとりに丁寧にアドバイスを与えてゆく。最後にクラウディアは、テイオーに3分おきに別のポーズをとらせ、参加者は3分ごとに変わるポーズを同じ画用紙の上に描いてゆくという課題に取り組む。結果として三層に重なる紙の上のテイオーの身体が、踊るように浮き上がってくるように見えた。」
晩はクラウディアは南部公民館にて南部絵画クラブのメンバーとワークショップを行う。平戸中学校の美術の岩本先生が同行する。
テイオーは晩に平戸文化センターにて3B体操クラブとワークショップを行う。
クラウディアは午前中平戸中部の大川原小学校にてワークショップを行う。全校生徒20名(6歳から12歳)と一緒に30メートルの長さの壁画制作に取り組む。テイオーは午前中、平戸南部のわだつみの里老人ホームにて運動ワークショップを行う。ホストの町田典子さんのアシスタントと文化交流課の田村みゆきさんの通訳。テイオーは午後北部公民館の大ホールで自主トレーニングをした後、夜は立石先生のもとで書道のレッスンを受ける。
クラウディアは今日は平戸島最南端にある志々伎小学校を訪れる。約100名の生徒がワークショップに参加する。今日のテーマは「蔦のある花」。色鉛筆と絵の具を使用して、各自が画用紙に蔦のある花を描いてゆく。画用紙の上下中央に印が付けてあり、そこが蔦のはじまりと終わりである。最後に全員の画用紙をこの上下の蔦のところでつなげて全体でひとつの作品とする。ワークショップの後、クラウディアと通訳のティホーさんは子供達と給食を共にする。テイオーは午後、喜谷先生のもとで日舞のレッスン。晩は12xダンスグループとワークショップを行う。
今日はクラウディアは休日。テイオーは晩に文化センターにて12xおらんだダンスグループとワークショップを行う。
クラウディアとテイオーは町田さんと一緒に猶興館高校の文化祭を訪れる。晩にテイオーは北部公民館にて3B体操グループのためにワークショップを行う。
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